共催のTeamBuddyさんの計らいで、展覧会の宣伝をしていただけます!
○11月13日(火) SBSラジオ「鉄崎幹人のWASABI」
11:35頃~ アーティストの本原令子さんと一緒に出演予定です。
○11月14日(水) 静岡新聞 朝刊
ありがとうございます!
みなさまも、宣伝ご協力よろしくお願いいたします笑
ココロに、防災を。アートとともに。~”未”被災地のための防災アートプロジェクト~
共催のTeamBuddyさんの計らいで、展覧会の宣伝をしていただけます!
○11月13日(火) SBSラジオ「鉄崎幹人のWASABI」
11:35頃~ アーティストの本原令子さんと一緒に出演予定です。
○11月14日(水) 静岡新聞 朝刊
ありがとうございます!
みなさまも、宣伝ご協力よろしくお願いいたします笑
富士は日本一の山。ナンバー1。1等賞。一番乗り。
やっぱり「一番」は凄い。
ハート防災Jです。富士市に来ると、富士山の存在感が違います。でも今日は田子の浦港からの表富士を撮影に来たわけではなく、富士市が全国で一番乗りした「みんな元気になるトイレ」を取材しにやって来ました。
お話をお聞きしたのは、富士市防災危機管理課の太田さん。防災の仕事に就いて11年、内閣府にも1年間赴任した防災のプロフェッショナルです。
「みんな元気になるトイレ」は、公益社団法人助け合いジャパンが行っている災害派遣トイレプロジェクト。災害時の避難者がトイレで困らないように、全国1,741市区町村が一台づつトイレトレーラーを配備し、被災地に全国から集結して助け合おうという取り組みです。詳しくはこちらをご覧ください。http://corp.tasukeaijapan.jp/toilet/
助け合いジャパン代表の石川純也氏は、9.11テロと「世界がもし100人の村だったら」の仕事をきっかけに、今までの広告プロデュースの仕事からソーシャルグッドプロデューサー(世界のさまざまな社会課題を解決するために、クリエイティブの可能性を追求する)へと転身した方。太田さんが絶賛する「防災かあさん」の著者でもあります。
太田さんと石川さんは、内閣府で仕事をしていた時に交流が深まり、プロジェクトの立ち上げ段階から相談を受け、今回の話に至ったそうです。日本一の富士山の麓で、トイレットペーパー生産日本一の富士市がやらずにどこがやる、ということで市長に掛け合い、全国で一番乗り。初めてのことで苦労も多かったそうですが、何よりも道を開くことで他の自治体が続きやすくなったのが嬉しいとのことでした。熱い防災マンです。行動によってのみ状況は変わる。やっぱり一番乗りは凄い。
愛知県刈谷市に続き3台目も動きだすそうで、今後もっと増えていくといいですね。
実物を見せていただけるということで、市役所から太田さんの運転(太田さんのではなく、市のクルマです)で、富士市防災ヘリポートにやって来ました。
オスプレイも着陸可能では?こんな大きなヘリポート、初めて見ました。倉庫の屋上から撮影。
ヘリポートの向かいが倉庫になっていて、トイレトレーラーはこの中にあるようです。
倉庫内は、水や発電機、毛布その他、防災用の備品がぎっしり。メンテナンスも、防災危機管理課の大事なお仕事です。
ありました、トイレトレーラー。思ったより大きいです。「いただきへの、はじまり 富士市」は富士市のブランドメッセージ。込めた想いはこちらを http://fujicitybw.jp/about.html
全国1,741市区町村全配置の頂上へ、ここからスタート。初めの一歩を富士市が踏み出しました。
トレーラーの後ろには、支援した方のお名前。「みんな元気になるトイレ」の資金は、主にクラウドファンディングで集めたものです。目標資金は1000万円。ふるさと納税を活用し、オールインと言って目標に達成しなくても成立するスタイル。目標に行くかどうかも見えない中で試行錯誤しながら、2か月締切ギリギリ最後の最後での目標達成だったそうです。その後も、市に直接寄付される方もいて寄付金総額は1248万円。実際に掛かった費用は、購入費や必要経費含め約1500万円、一自治体の予算では導入が難しい金額。でも太田さん曰く
「トイレトレーラ1台に1500万円は掛けられないし、1台でどうにかなるものでもありません。でも3台集まれば1台500万円です。富士市で必要になった時に、全国から100台集まれば1台15万円。」
それは無理だよ、ではなく、知恵を絞って助け合えばできることがある。教育上の指針にもいいですよね。
実際に見せてもらいました。
夜でも階段が見やすいように灯りがついてます。
とにかく、広くてきれい。まだ使用していないということもありますが、狭くて臭くて汚いという仮説トイレのイメージでは全くありません。
これは海外によくあるウォシュレットではなく、清掃用のシャワーです。水圧もけっこうありました。清潔であることがうれしいです。
鏡や手洗いスペースも。ちょっとした化粧直しもできます。
広さを伝えるために、太田さんに協力いただきました。大人4人くらいまで入れる充分なスペースで、お子様連れももちろん大丈夫。仮説トイレというよりも、ちょっとした化粧室です。
トレーラーの中には同じ仕様のトイレが4台ついています。
屋上にはソーラーパネル。太陽光充電機能や外部電力との接続で、数か月におよぶ避難生活でも長く使うことができます。
出動するときは、クルマで牽引。これからは、イベントなどで活躍しながら、有事の際に備えます。
「今までの被災地の交通事情などを考えると、実際に各自治体からトレーラーが集まるには1週間近くかかります。トレーラーは災害時トイレ対策のほんの一部。大事なことは、普段から行うトイレ対策の啓発です。」とは太田さん。
災害派遣トイレネットワークプロジェクト「みんな元気になるトイレ」の詳細は、富士市のホームページにて。動画もあります。
http://www.city.fuji.shizuoka.jp/safety/c0101/rn2ola0000015oo1.html
ハードも大事だけど、やっぱり一番重要なのはソフトです。いざという時に、行動に移すことができるかどうか。それが生死を分ける。そこに必要なのは知識であり、心構えであり、助け合いの仕組み。取材を重ねれば重ねるほどに痛感します。
ということで、富士市で行う防災セミナーの紹介です。
参加は無料で、災害図上訓練DIGのセミナーもあります。
防災は、普段の生活からはまだまだ遠い存在。でも自然災害は必ず起こります。その時に、正しい知識を持っているかいないか、最低限の備えができているかどうか。それを自分事として捉えられるかどうか。防災先進県の静岡が、いつ来るかもしれぬ南海トラフ地震に向けて取り組むべき重要な課題だと思います。
そこに防災アートがどう機能するのか。「みんな元気になるトイレ」と同じように、当プロジェクト「ハート防災」が一歩を踏み出したことには大きな意義があると思います。まだまだ答えは見えませんが、目指すプロセスが大事ですよね。
防災マン太田さんの熱いハートに影響されました。
ハート防災Jです。3月3日(土)17時~、ハート防災キックオフイベント座談会の第2弾に行ってきました。2月25日に焼津で開催された座談会に続き2回目の開催です。
会場は三島市民文化会館。テーマは第1弾同様「“未”被災地のための防災アートは可能か?」です。
コーディネーターも前回と同じく平野さん。テーマは同じでも、パネリストの顔ぶれ、専門性は随分違います。どんな話になるのか楽しみですね。
パネリスト:
小山真人氏(静岡大学教育学部教授/防災総合センター副センター長)
鈴木雄介氏(伊豆半島ジオパーク推進協議会専任研究員)
住 康平氏(Cliff Edge Project代表/美術家)
松本圭司氏(郷土雑学)
コーディネーター:
平野雅彦氏(静岡大学教育学部特任教授/人文社会科学部客員教授)
まずはパネリストの自己紹介から。
まちめぐり案内人のおひとり、小山真人教授。「防災・減災のための知識、技術、社会の徹底とそれを伝承すること」が防災文化であり、ジオパークもそのひとつ。地球と地域のことを、知って守って役立てるのがジオパークの基本構想。
文化や芸術も、大地=ジオと繋がっていることを図解で説明してくれました。
同じく案内人をつとめた鈴木さんは、自然災害を、災害リスク=自然現象×脆弱性(社会の弱さ)というわかりやすい図式で紹介。
登呂遺跡周辺の自然堤防と昔の人々の居住場所との関係や、三宅島の噴火を鎮める下田市白浜神社の祭りの事例に触れながら、「美しい自然は災害の語り部」であり、自然を楽しむことが自然災害を理解することにつながること、自然現象は必ず起こるという確信を持てるかどうかの重要性について話してくれました。
2013年に三島に移住した住さんは、断層、盆地、トンネルの3つが集合する「丹那」という土地に興味を持ち、2014年からCLIFF EDGE PROJECTをスタート。美術家の視点で素材や情報を集めた「丹那の記憶」なる展覧会を開催しました。
2015年には「半島の傷跡」展を開催。丹那断層をはさんで、丹那盆地の北西にあるギャラリーKURUBUHI-BASEと南東にある寺院渓月山長光寺を鞘堂に見立て、その中にモニュメントを設置しました。丹那という土地の特徴や歴史をアートで表現することが、そこから何かを感じ想像することにつながると。
まちめぐりの同行中も、その雑学ぶりを発揮していた松本さん。お話からは、狩野川台風を経験した松本さんだからこその、復興で痕跡が残らないこと、風化していく事への危機感が伝わってきました。お題に対して「キックオフで蹴られたボールを楽しもう」と言いながら、「文明が進化しすぎたことによる人間独自の文明的な災害」についての課題感もお持ちでした。
平野さんから「ジオパーク」での防災アート(?)の活動についての投げかけがありました。
ジオ菓子や、断層をテーマにした生け花展など、自発的に自分の専門分野でその土地を表現している人がいる。ジオパークは人づくりの場でもあると、小山さん。
防災のため、観光のため、ではなく、大地の自然現象が作った上に自分たちの生活があるというのがジオパークの考え。断層も火山も、怖い側面だけでなく恵みの面も理解されるようになって、こういう動きがでてきているのだろう、と鈴木さん。
防災と観光は本来は相反する。防災と言わずに、知らず知らずのうちに災害に強い地域社会を作るのがジオパークの理想とのことでした。
平野さんから、今回のパネリストでは唯一アートが専門の住さんにボールが投げられました。
防災ありきのアートについてはジレンマを感じる部分もあるという住さん。但し、記憶を呼び覚ますという意味で、作品が結果的に防災に機能することもあるだろうという見解も。
ジオについても住さんの活動についても、防災を振りかざすことなく、結果として防災につながるアートだったり文化が生まれる可能性が見えてきたことは、第1回とまた違った部分かなと感じました。
平野さんから、第1回の参加者の声を踏まえて、会場の声をもっと聴いていこうと投げかけると、一挙に4~5名の手が上がりました。仕込みでもなくこれだけ手が上がるのを見たことがなかったので、正直驚きです。
実際の被災者が作品にされることの抵抗感についての質問には、
確かに記憶を呼び覚ます、風化させない事と、当事者を傷つける事は、まさにもろ刃の剣。それでも、人と話しながら見えてくるものがあったり、やることの意味を考えたりしながら、アートで出来る可能性を模索していくのはありかもしれない。正解はないですね。
その他にも、防災とアートの関係の投げかけや、ジオパークを参加者が続けている「ひょっこりひょうたん島」で表現する提案、ジオパークやアートを防災行動に繋げるために防災を目的とした解説が必要では?というお題、自然そのものがアートという話など、多くの質問、意見が飛び交いました。
ここでは、書ききれないので興味のある方は、動画がアップされたら是非ご覧ください。
最後に私が印象に残った言葉だけ少しご紹介します。
「アートは防災無関心層への大きなアプローチのチャネル」
「自然から受け取ったことをニュートラルな形で作品にできることの魅力」
「ジオやアートが、行動変容へのきっかけになれればいい」
「みんなが表現者になればいい。内容がいい悪いではなく、どんどん皆さんが表現してください。それで見る人がどう受け止めるかは、見る人それぞれでいい。」
「アートってそれでいいんじゃないか?」
行動によってのみ状況は変わる。これは私の持論ですが、一番怖いのは無関心、無行動ですよね。
”防災アート”という難しいお題に答えは出ませんが、”防災アート”という石が座談会、ハート防災に関わる人たちの池に波紋を広げることで、何かしらの行動に変化が産まれればいいな、と感じた座談会でした。
みなさま、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
2月25日17時~、焼津市役所アトレ庁舎3階の焼津公民館にて、ハート防災キックオフイベント座談会「“未”被災地のための防災アートは可能か?」の第1弾が行われました。
パネリストには、防災やアートに関する専門の方々が揃い、進行はコメンテーターとしてTVで見掛けることも多い平野さん。パネリストは、
窪田研二氏(インディペンデント・キュレーター/KENJI KUBOTA ART OFFICE代表)
藤井基貴氏 (静岡大学教育学部准教授/防災総合センター准教授)
松下徹氏 (SIDE COREディレクター/アーティスト)
松田香代子氏(松田民俗研究所代表)
の4名。プロフィールの詳細はこちらをご覧ください。
https://www.sbs-promotion.co.jp/heart-bosai/panelist_profile
平野さんより、あまり耳慣れない「防災アート」「未被災地」という言葉について投げかけがありました。防災×アートという表現は今までもあるが、防災アートが意味するものは何か?静岡は未被災地と言って良いのか?など。参加者が疑問に感じているであろう部分に触れた上で、
「答えが出ないからこそ、一緒に考える良い機会だし、これが何かのスタートになる。」納得です。
パネリストの簡単な自己紹介から始まりました。
座談会前に実施した「まちめぐり」のおさらいに続き、自然災害常習地帯の暮らしの工夫について語ってくれた松田さん。東北の津波から多くの命を守った神社や寺院がある集落の中の小山を高台集団移転地として平らに造成している現実や、静岡でも見かける平成の命山の話が印象的でした。記憶を記録する意味、災害遺産という考え方の必要性を感じます。
震災をきっかけにアーティストの意識が変わったという松下さん。「自分のために」から「誰かのために」作品をつくるようになったアーティストが多いそうです。最近では、福島「はじまりの美術館」への出品など被災地との関わりもあり、アートな発想やアートそのものが、新たな行動のきっかけになる可能性を示唆してくれました。
静岡大学で防災教育に関する開発研究をしている藤井さん。内容が身近で分かりやすく、笑いも交えながら会場の雰囲気を和らげていました。これから必要なのは「考える防災」であり、「防災の日常化」「防災の多様化」「防災の自分事化」が重要とのこと。紙芝居など、アプローチの内容は、神戸で見学したイベント「イザ!カエルキャラバン」に通じるものがあります。
窪田さんは元美術館の学芸員で、現在フリーのキュレーターとしてアートの可能性を色々な場面で実践、追及されている方。筑波大学と行った「創造的復興プロジェクト」では、芸術やデザインがハードだけでなく、新しい価値観を創造する復興支援につながること、学生が被災地での活動を通して学ぶことの大きさを実感されたそうです。
「防災アート」という定義のないものから平野さんが投げかけたのは、「お祭り」というひとつのワード。そこから話が膨らみます。
松下さんからは、被災地で「一晩だけ特別なことが起こるイベント」を実施したことから、被災地から東京まで風景で繋がることや、普段気づかないことに気づく可能性を体感。
「共に何かをする祝祭性のあるもの」は、共に助け合うことにつながるとは、藤井さん。お祭りだから見える人の多様性、社会的な役割の再認識が、地域防災を進める上で重要であると聞き、なるほどと思いました。
3.11の復興も祭りからだし、災害と防災は常に密接した関係があると松田さんは言います。お祭りには、コミュニティの力を再生するパワーがあると。
非日常だからできる。そこで個人を見直す。社会を見直す。そして日常を高めていく。お祭りが持つ機能が、防災アートの可能性に繋がるヒントが産まれました。
後半はアートが持つ可能性について。
窪田さんは、2015年~「Don’t follow the Window」という、福島県の帰還困難区域で開催中の“見に行くことができない展覧会”を開催する中で
何を想像させるのか?を特に意識したそうです。
アートが持つ、想像力を喚起する力は、防災アートの可能性を広げていきます。
藤井さんからは、「戸惑いを受け止めよ」という言葉が出ました。すぐに答えを求めたり、単純化する現代にあって、複雑化や戸惑いがアートの力だと感じるそうです。答えがあると学習は止まる、アートそのものが「考えるきっかけ」として重要な役割を果たすと。
他にも様々な意見がありましたが、書ききれないので、興味のある方は、座談会の模様を動画にアップしておりますのでご覧ください。
参加者からも活発な質問、意見が出ました。
その中では、防災意識を高める想像力、コミュニティ強化の重要性につながる話、被災地では心のケアの問題から難しい防災教育も未被災地だからできることのヒントなど、貴重な意見があり、もっと参加者との交流があっても良いかなと感じる部分でもありました。
始まる前は、「防災アート」「未被災地」という難しいお題に対してどうなるのかと若干心配しておりましたが、終わってみれば、気づきあり、繋がりありと面白い座談会でした。答えが出るものではありませんが、「想像し、創造し、分析し、超えていく」ひとつのきっかけになったと思います。
皆さま、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
津波を受け流し1000人が避難できる3階建て倉庫兼避難所
焼津・浜通りのまち歩きの次は、バスに乗って吉田町に移動。目的地は、レック株式会社の倉庫兼津波避難所です。
車中でまちめぐり案内人の松田さんが、大井川の洪水対策として古くから採用されていた「舟形屋敷(三角屋敷)」の話をしてくれました。
洪水が流れてくる方向に向け屋敷全体を舟形にして水路をつくり、氾濫した水の流れを直接受けることなく後方へ流す設計です。また、屋敷のそばに「水塚」という盛り土をし、竹や木を植えて避難所としたそうです。
その考え方が、津波対策としてレックの倉庫設計に使われていると聞いて更に興味が膨らみます。
吉田町川尻のレック(株)第5倉庫に到着です。
レック株式会社は、昭和54年に焼津で創業した家庭用日用品の製造販売を行っている会社で、現在は東京に本社を置く一部上場企業。洗剤を使わず「水だけで」簡単に汚れを落とす使い捨てクリーナー「激落ちくんシリーズ」が有名です。
総務部の割場さんが休日にも関わらず倉庫を案内してくれました。
1階入り口から南に向かう通路を抜け、海側に面した倉庫の形状を見ると…
3階建の大きな建物が、海に向かっている船のような形をしています。津波が来た際には、この形状が「舟形屋敷」のように、水を左右に受け流すということ。
さらに、通路のシャッターを開けることで水の通路を確保し、津波の衝撃を和らげるそうです。その後、「河川津波」という特別番組を見る機会があり、水の流れが生死を左右したことを知り、その重要性を再認識しました。
静岡出身で創業者の現会長青木氏が、東北の震災を見てから「何かをしなければ」「津波から300名の従業員の命を守るために」という思いから、平成24年にこの倉庫兼津波避難所を建設しました。企業理念に「社員が理想とする会社」を掲げ、有言実行している経営者です。
1階から階段で屋上に向かいました。(エレベーターもありますが、実際の避難時を想定して歩くことに)
広い屋上の中央には、レックの文字が。ヘリコプターの目印になっています。
4階屋上の高さは22m。東海地震で想定される津波は8mと言われていますが、想定外のことも予測し、この高さにしたそうです。
海岸線から700m、海抜4Mで、当時は近くに避難できる建物はありませんでした。この倉庫は、周りの住民にも使えるように、近隣の方や組長に合鍵を渡すことで、従業員のいない休みの日でも利用可能。地域住民も含め、1000人以上が一時避難できるように作られています。
4階の備蓄倉庫には、500人が5日程度過ごせる水と食料が備えられています。いつ来るか分からない自然災害の為に、これだけの備蓄を継続していくことは並大抵のことではないと思います。
備えあれば憂いなし。備えの美学がここにありました。
最後にみんなで記念撮影。普段生活している中では触れることのない、様々な防災の姿を見て色んな人と意見を交わす中で、気づきや新たな発想を生む良いツアーでした。
「命山(いのちやま)」とは
台風や津波で地域が浸水したときに、住民が避難するためにつくられた、人工高台の通称。静岡県袋井(ふくろい)市湊(みなと)地区の遠州灘(えんしゅうなだ)から約1キロメートル内陸には、江戸時代の1680年(延宝8)に起きた津波の被害を教訓としてつくられた二つの人工高台、中新田命山(高さ5メートル)と大野命山(高さ3.7メートル)が残っている。ー「コトバンク」よりー
ハート防災Jです。いきなり命山の説明から入りましたが、みなさん「平成の命山」をご存知ですか?袋井市が、先人の教えに習って、南海トラフの最大津波高10mを想定して造った、約1300人が避難できる人工の高台の通称です。
そして、静岡県中部地区初の命山が三保にあると聞き行ってきました。
小高い公園といった様相で、津波避難所というお堅いイメージは感じません。道路からの高さは7mで頂上の避難場所は海抜8.7m。ここの土は、由比の地すべり対策用に進めた排水トンネルで掘り出した土を使用しているとのこと。由比と三保が繋がってます。
高台の両側にスロープがあります。お年寄りや子ども、車いすも大丈夫。
登ってみると、「おっ、広い」。面積は400㎡で、収容人数は800人。天気が良ければ、富士山が綺麗に見えそうです。”富士山の見える丘公園”と言っていいかもしれませんね。
命山は、避難タワーに比べて維持に掛かる費用が少なく耐用年数がないというのが特徴。それでいて、有事以外でも地域で利用できるわけだから、これはいいです。
柵沿いの花に春を感じます。ベンチは座る部分が蓋になっていて、鍵が掛かっていましたが、中には避難時に必要なものが格納されているのでしょう。最近見かける機会の多い、匠の知恵ですね。
健康快動なる足つぼに効く施設もありました。近所にあったら散歩がてら来たいです。
土地は三井・デュポンフロロケミカル(株)が静岡市に提供し、平成28年3月に完成。三井・デュポンさん、さすが。素晴らしい。企業の地域貢献がもっともっと増えるといいのに。同社は命山のすぐ近くにあります。
ここは津波避難所です。看板がありました。その中に
「みんなで助け合い!」という言葉。子どもがおばあちゃんの手を引いています。
実は、命山に辿り着くまで三保に到着してから1時間を要してしまいました。HPで見た住所(三保760)通りに走っても行きつかないんです。近くの店で、写真を見せながら聞いても、「あるのは聞いたことがあるけど、どこにあるかは?」。「たぶんあそこかな」と教えてもらった先は、全く違う場所。静岡市の「危機管理総室 危機管理課 防災施設係」に電話して聞いて、近くまで来ているがわからず、最後に三井デュポンの社員に聞いて、何とか辿り着きました。後から気がついたのですが、グーグルマップを良く見ると、三保命山の文字が。三保命山で検索したら一発で出ました。
行ってみたい方はグーグルマップで。辿り着くまでの道が少し細くて不安になりますが、クルマで行けます。「三保命山」で検索。
収容人数が800人ですから近所の方が知っていればいいんだと思います。でも歩いて10分程度のところにいる人も知らないのはショックでした。こんなにいい施設なのに。
そんなことがあって、避難所の看板のように、子ども達がお年寄りの手を引いてここまで案内してくれればいいな、と思ったのです。
迷ったおかげ?ではないですが、命山に行きつくまでに多くの避難タワーに遭遇しました。
三保760の住所で辿り着いたのがここ。用地は東海溶材(株)が提供。鍵が掛かっていて登れませんでしたが、地震時は自動で開錠されるようです。
遊歩道の先で発見した避難タワー。
三保には全部で6基の避難タワー(命山含む)があります。ふれあい広場というのが気になったので行ってみました。
国鉄(今のJR)清水港線の終着駅「三保駅」の跡地につくった公園で、工場夜景が見える避難タワーとしても有名。当時のディーゼル機関車も見る事ができます。
三保地区の津波避難ビルの案内がありました。
三保地区は車で走っていて感じましたが、高い建物が少ないんです。だからこそ、避難タワーや避難先の情報共有が命を左右すると思われます。海抜1m~2mのところで生活しているわけですから。
そして気になったのが、津波が平日の日中に発生した時、お年寄りは自力で避難所までいけるのだろうか、ということ。土日や夕方以降なら近くに若い人もいるでしょう。でも、若い人たちが仕事や学校に出かけている時間だったら・・・。
ハードも大事だけど、「みんなで助け合い!」の仕組み作りはもっと大事かも。そして、避難所に関する正しい情報、正しいルートを地域住民が知っていることの重要性。
命山のような、自然と一体化した避難所が増えることを祈りつつ、避難所の有効利用を介して、地域住民のつながり、助け合いの文化が育まれるといいな、と感じる取材でした。
こんにちは。HEART防災、Sです。
先日ついに、うわさの「そなエリア東京」に行ってきました!!
「そなエリア東京」は、国の災害応急対策の拠点として整備された「東京臨海広域防災公園」内にある、防災体験学習施設です。
1階には、津波の高さや速さが体感できるコーナーや、防災グッズのショップがあります。
2階は、学習施設。さまざまな啓発展示がめじろおし!
いざというときに生き抜くヒント、防災グッズ、防災ゲーム…etc.
このイラストやデザインはたぶん、最近「防災のデザイン」に欠かせない存在となっている、寄藤文平さんですね。
同じ展示でもデザインや構成の工夫で「見る気にさせる」。
これもHEART防災が考えるべきポイントのひとつです。
アニメ「東京マグニチュード8.0」のアレンジ版も会場内のモニターで見ることができました。機会があれば、これ上映したいなぁ。
上からはオペレーションルームが覗けましたよ。
映画「シン・ゴジラ」のシーンが回想されます!
静岡県庁にも焼津の防災拠点にも、こういう設備がありますが、やはり規模が違いますね。
そして、何と言ってもこの施設のウリである、防災体験「東京直下72h TOUR」!
(以下、ネタバレ注意!)
予約時間に受け付けをし、タブレットを借りて首からぶら下げます。
体験人数に制限があり、時間を区切っての入場となるので、当然係員さんが案内してくれるんだろうと思いきや・・・ほぼ操作の説明のみで、いきなりひとりでエレベーターに乗せられました!
映画館のあるショッピングセンターのエレベーター内で地震に遭う想定です。
ドアが閉まって、ちょっと緊張!!
無事エレベーターのドアが開き、裏ルートを通って、非常口のサインを頼りに、まずは建物から脱出を試みます。
SCのバックヤードっぽい演出もされています。
脱出した先には、被災したまちが再現されていました。
細部までよくできていてリアルです。
昔よく行ったナンジャタウンとかラーメン博物館みたいな。
まちのモニターでは、ニュースが被災状況や余震の危険性を伝え、緊急地震速報のあのチャイム音が断続的に鳴っています。
あ、向こうで火事が・・・
まちの中では、いくつかのポイントに誘導され、そこで出されるクイズに、タブレット上で答えていきます。
ポイントは複数あるのに全部をまわるわけではないので、スタッフさんに聞いてみると、どのポイントでクイズが出るかは端末によって異なるそうです。
一緒に体験する友達とも違うし、次に行ったときにまた違う、という楽しみもありますね。
無事、避難所の中央公園にたどり着きますが、そこではしばしの避難生活が。
そこには様々な課題があります。
私たち未被災地の者は、生き延びることは考えるけれど、その先のことまではなかなか考えられません。
でも、本当に想像力が試されるのはきっと、被災後の暮らしにおいてなのでしょう。
タブレットを返却するときに、クイズの点数がわかります。
ここは防災先進県に暮らすS!当然、満点でしたー!
最後にショップで「東京防災」を1冊購入。これは本当にいい取組みですよね。
がんばろう、静岡の防災!
この公園は、首都圏で大きな災害が起きたときにベースキャンプになるそうで、ヘリポート機能もあります。広場の向かいには病院がありました。
ふだんは都民の憩いの場として開放されています。この日は雪が残っていましたが、キャッチボールなどをしている人たちもいました。
「そなエリア東京」。
東京なので「首都直下地震」がテーマではありますが、この国に住む誰もが、いちどは行ったほうがいいトコロだと思います。
熱心に見ていたので研修の視察か何かだと思われたようで、スタッフさんに声をかけられました。全国から問い合わせや予約がいっぱいなので、ご予約はお早めに、とのこと。
少人数で行く場合は、ふらりと行っても、先に体験時間を予約しておけば問題なく入れそうです。
おススメ!!
ハート防災Jです。人と防災未来センターに来ました。イザ!美かえる大キャラバン!の会場にもなっています。取材同行のYさんは2回目ですが、私はもちろん初めて。まずは建物の景観に驚きました。立方体が時間とともに成長拡大していく塩の結晶体をイメージして造られたそうです。
ん?何やら垂れ幕?と思いきや、南海トラフの巨大地震で想定される津波の最大波高(高知県黒潮町)を示しています。その高さ34.4m。3mを超えたらビッグウェーブで波乗りも躊躇するところを、その10倍って。こんなの来たらどうしようもないでしょ!
人と防災未来センターは、国の支援を受けて2002年に兵庫県が設置、阪神・淡路大震災の経験を語り継ぎ、未来に生かすことで、災害文化の形成、地域防災力の向上、防災政策の開発支援を図り、安全・安心な市民協働・減災社会の実現に貢献することをミッションとしています。ホームページはこちら
入場料は大人1人600円。JAF会員割引で450円に。ラッキー^^。時間も遅かったので待ち時間なしで入れました。ロビーに貼ってあるポスターを見ていると・・・
手前上の「つなみがくるぞ!高台へいそごう!」にビックリ。なんと小学一年生の作品。絵のクオリティ凄いです。そしてこの単純なコピーが後になってジワリと来るのですが、それはまた後半で。
エレベーターに乗り、まずは4階の震災追体験フロアへ。1.17シアター「5:46の衝撃」では大型映像と音で、地震破壊のすさまじさを体感できます。震災直後のまち並みをリアルに再現したジオラマ模型を通り、大震災ホールへ。復興に至るまでのまちと人をドラマで紹介した「このまちと生きる」を上映しています。4Fフロアは写真撮影NGなので写真をお見せできず残念ですが、映像ダイジェストはこちらから見れます。
23年前に本当に現実に起こったことなのか?と思う衝撃映像です。具合の悪くなる人もいるそうなので、ご注意ください。自然災害の恐ろしさと同時に、「このまちと生きる」からは、復興に向かう人間の強さを感じる事ができます。
3階は震災の記憶フロア。震災関係資料を提供者の体験談と一緒に展示しています。
大型パネルで見る崩れた高架道路。どんな頑丈な人工物も自然の前では模型のごとく。
写真右下にあるのは、折れたゴルフクラブ。どうすれば、こんなにポッキリ。
「女性一人この家屋の下にいます」助けたいけどどうすることもできない、でも生きて欲しい。生きていくために、誰もが必死。未被災者で戦争体験もない私には想像することすらできません。でも現実に起こったことなんですよね。
全国から送られた支援物資の紹介やボランティアの様子も紹介しています。被災状況をいっぱい見た後なので、着ぐるみと遊ぶ子ども達の笑顔に癒されました。そして、からわりくんって何だろうって。ネットで調べたけど出てきませんでした。(笑)
姪御さんの子から送られた手紙に励まされた人も。やっぱり大事なのは人と人の繋がりなんですよね。
2階は防災・減災体験フロア。災害や防災の方法を閲覧できる災害情報ステーションの他、防災学習のボードゲームや減災グッズなど、色々な角度から紹介しています。
ビスコ、懐かしいですね~。サクマ式ドロップ、「火垂るの墓」の節子を思い出すと、今でも涙が出てきます。(泣)
家具の固定、転倒防止策。阪神淡路大震災の地震による直接死5500人の内4400人が家屋の倒壊による圧死、窒息死で、その9割にあたる3960人が地震後15分内の即死。事前の備えが生死を分けるということです。
耐震補強、耐震構造、地震に強い建物に関する展示です。住宅関連で働く人必見のコーナー。
西館から東館へ移動し多目的ルームに向かうと、南海トラフ巨大地震に関する展示がありました。静岡県民には特に興味深い内容です。
太平洋沿岸に起こる津波の想定波高を表わしたグラフ。静岡にも最大波高10m~20mの津波が来ることが予想されます。
興味深かったのは、防災・減災対策の効果。最大32万人と想定される死者数が、防災・減災対策によってどこまで減少できるかという資料。一番の恐怖は津波ですが、全員が発災後すぐに避難開始して既存の津波避難ビルを活用すれば、23万人の津波想定被害死者の8割、約18万4000人の命が助かるというもの。
ここで思い出したのが、入り口にあった小学1年生のポスター「つなみがくるぞ!高台へいそごう!」。防波堤も大事かもしれないが、自分の命は自分で守る、それしかない。そして、声を掛けあう人と人の繋がりの大切さ。当たり前のことだけど、当たり前だからこそ大事なことですよね。
生きていくために・・・。人と防災未来センターから学んだことです。
自然災害に私たちはどう備えるのか?各地域での取り組みが紹介されていました。これも、生きていくために・・・。
静岡県が開発した避難所運営ゲームHUGも。HUGの内容は静岡県のホームページにて。
ぼうさい甲子園。こんなのもあるんですね。ホームページを見たら、昨年の大会で静岡大学教育学部の藤井基貴先生(※)のゼミがぼうさい大賞を受賞していました。でも、参加しているのは他県の方が多かったです。きっと知らない人がほとんどですよね。
(※ライターS補足~:藤井先生は学生とともに全国的に活躍する防災教育の第一人者。2月25日に開催されるこのプロジェクトのキックオフ・イベントにも参加してくださる予定です!)
日常からまだまだ遠いところにある防災。人は自然に弱い、でも生きていくための知恵や絆がある。まずは、できることをやること。人と防災未来センターと小学1年生のポスターから教わりました。防災素人の私も家具の転倒防止策やってます。あとは逃げ足を磨きます。(笑)
神戸に行く機会があったら是非寄ってみてください。
人と防災未来センター
ハート防災Jです。神戸取材の目玉「イザ!美かえる大キャラバン!2018」にやって来ました。イザ!カエルキャラバンは、震災後10年の記念事業として2005年に神戸でスタートし、今では全国各地で行われている防災イベント。
コンセプトは、防災をもっと身近に、もっと楽しく。家族や友達と楽しみながら防災知識が身につくのが人気の秘密です。
参加は無料、誰でも自由に参加できます。会場は神戸の新都心「HAT神戸」内のJICA関西、人と防災未来センター。近くには兵庫県立美術館も。
「イザ!カエルキャラバン!」は、地域の防災訓練と、美術家藤浩志さんが考案したおもちゃ交換会「かえっこバザール」を組み合わせた防災イベント。開催当初は、お茶らけてるなど風当たりも強かったそうですが、楽しみながらしっかりと防災を学ぶことができる機会として神戸に根付き、今年で13回目の開催となります。
運営するのは、NPO法人プラス・アーツ。「防災」「教育」「まちづくり」などの分野において、既成概念にとらわれないアート的な発想や想像力で、課題解決や活性化、新たな可能性を追求することを目的としています。理事長の永田さんが、2005年の第1回イザ!カエルキャラバン!を実施したことをきっかけに発足しました。
開催当日は雪が舞う寒い日でしたが、会場は家族連れを中心に子どもからお年寄りまでいっぱい。防災というと硬いイメージが先行しますが、「えっ!これが防災イベント?」という感じで、笑顔と熱気に包まれていました。
会場内の様子をレポートします。
どれにしようかな~。ポイントと交換できるおもちゃを探します。
おもちゃ交換の流れは、①遊ばなくなったおもちゃを持ってきてカエルポイントと交換。②防災プログラムに参加したり、お手伝いしてもポイントがもらえます。③そのポイントで会場内にあるおもちゃと交換します。
持ってきたおもちゃを、かえっこバンクでポイントに。なかなか、まあまあ、そこそこ、でポイントが変わります。ちょっとした表現にも遊びゴコロが。
会場のいたるところで、クイズ形式、ゲーム形式の防災プログラムが行われています。
毛布で担架タイムトライアル 子ども達真剣です。
ジャッキアップゲーム ナマズ(地震)で下敷きになったカエルさんを、どうやって助け出そうかな。
すごろく遊びでぼうさい学び 孫と一緒に防災知識を学ぶ、おじいちゃん、おばあちゃんも数多く見かけました。
その他にも、歌や紙芝居、ゲーム等、いろんな切り口で防災を学ぶコーナーがあります。
和歌山大学災害科学教育センターのトイレが大変プログラムコーナーでは、新聞紙、ペットシート、レジ袋を使ってmyトイレを作成。楽しみながらどんどん知識が膨らみます。
イベントの運営主体はプラス・アーツですが、学生やボランティア、団体、色んな方たちが参加し、各コーナーを構成。
神戸市中央消防署の人達もイベントを盛り上げます。
水消火器で的当てゲームの的もカエルさん。イザという時にこの経験が活きてきますね。
2005年のスタート当初からある定番コーナーから新コーナーまで、JICA関西の1F~3Fで、20を超えるプログラムが実施されています。BOSAIキッチンは、今回初登場の目玉企画。順番待ちで実際に作ることはできませんでしたが、中の様子を見させていただきました。
災害時の食料備蓄の為に、「非常食」と「いつもの食」のボーダーを消してみようという試みで、お鍋とポリ袋でBOSAIレシピづくりを行います。
材料となる、栄養満点、調理が簡単な非常食の紹介。
お皿の代わりに紙の容器を作り、耐熱性ポリ袋を使った調理で、
炊き込みご飯、かぼちゃの豆乳スープ、ユニバーサルチョコの完成。ポリ袋恐るべし。
スタンプラリーも開催していて、各コーナーを回ってスタンプを集めるとガラガラ抽選に挑戦できます。魅力的な景品が揃っていました。とにかく、色んな工夫で防災を楽しく学ぶ仕掛けが満載です。
イザ!カエルキャラバン!で行われている防災プログラムは、阪神・淡路大震災の被災者に聞いた生の声がベースになっています。困ったこと、知ってて良かったこと、防災訓練に期待することなど。理事長の永田さんが、「防災はまちづくりと同じで、コミュニケーションとブランディングが大事」と言っていました。名前を聞いても防災イベントってわかりませんが、ここに来れば防災を学べる。それでいいんだ、と思いました。
驚くのは、人でいっぱいなこと。そして、遊び感覚で楽しみながらも真剣な子どもたちの顔。親なら、自分たちの命を守る防災知識を楽しく学ぶ場があれば、子どもと一緒に参加したいですよね。
防災を学ぶためには、楽しさや遊びゴコロ、ネーミングやデザインの面白さが必要だと感じました。そして、スタッフ自身がそのプロセスを楽しみながら、毎回工夫改善を繰り返していくこと。人が集まらなければ、そこから何も産まれないですから。
静岡で開催される日が来ることを期待しましょう。
こんにちは!HEART防災ライターのYです。
今日は、昨年3月にリニューアルオープンした、焼津市の防災学習室「しえ~る」に行ってきました。
「しえ~る」って不思議な名前ですよね。
伺ってみたところ、「しえ~る」とは、
学習室への来館を通じて「防災を理解できる!備えができる!」という願いをこめて、
「~をすることができる」という意味の焼津弁である『しえ~る』と名付けたそうです。
中にはいると、いきなり地震を体験できるコーナーが!
ドキドキしながら、体験開始!
まずは熊本地震から・・・
揺れがすごくて、写真が撮れませんでした!
ヒールを履いて体験したのですが、立っていられなく、
手すりを持ってはやくこの体験が終わることを祈りました・・・(笑)
ぜひ、この揺れは、体験してみなくてはわからないので、
しえ~るで体験されることをおすすめします!
熊本本震のほかにも、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)や駿河湾沖地震(2009年8月)の揺れなども体験できます。
地震の体験のあとは、焼津市防災航空隊「ブルーシーガルズ」が撮影したドローンによる空撮映像を組み合わせ、上空からの市内遊覧をお楽しみいただける『焼津空中散歩』もおすすめです!
癒されたあとは、しっかりお勉強です。
広い学習テーブルがあり、
焼津市の防災地図が表示されてるテーブルを囲み、避難施設の配置など焼津市内の状況を確認できます。
わかりやすいイラストと説明でかかれています。
さらに、異常気象を3D映像で体感できる風水害体験コーナーもあります。
本当にこわかったです。
他にも、
シアタールームや、防災グッズの展示など、さまざまなコーナーがありました。
防災について楽しくまなぶことができます。
みなさん、ぜひ一度、しえーるへ!
所在地:防災学習室しえーる
静岡県焼津市石津728-2 消防防災センター1F
入館料:無料
休館日:年末年始